【人狼ジャッジメント対戦記録】初心者による初心者のための試合解説
はじめに
今回の記事の目的
スマホアプリの人狼ジャッジメントの、対戦の記録シリーズ第1回。
今回は初回のため、比較的オーソドックスな試合のログを記録する。 せっかくなので、用語解説をしながら、1回の試合の流れを神様目線(俯瞰的な目線)で解説する。
上級者の方々がハイレベルな考察をしているブログはいくつかあるが、初心者が書いている記事はあまりないので、自分で書いてみる。基本ルールや役職の能力は、公式ドキュメントやわかりやすい解説記事を読めばよいので、本記事には記載しない。
経験値
遊んだ回数はこれまで20回ほど。本記事では、始めてから2回めの試合を記事にする。
神様目線で見た今回の登場人物・役職
今回の配役
人狼ジャッジメントの初心者用セットとしては、以下の配役がメジャーである。実際に開設数が多いのもこの配役。
登場人物と、割り当てられた配役
本来、ゲーム開始時には自分の配役しかわからない(人狼の場合は、相方が誰かはわかる)が、本記事では神様目線で紹介する。
青枠が市民陣営、赤枠が人狼陣営。私はアンナ。
人狼 ジャッジメント|そらいろ株式会社
市民陣営
- サンドラ(占い師)
- マリアンヌ(霊能者)
- メアリー(狩人)
- ジェシカ(市民)
- アンナ(市民)
- ヒュー(市民)
人狼陣営
ここで、エマ自身は誰が人狼なのか知らないことに注意する。
対戦の記録
~1日め~ モブ爺が犠牲になる。
モブ爺(モブキャラ)が決まって狼に食われるところから始まる。このとき、狼どうしは作戦会議できる。占い師は、人狼以外からランダムで選ばれた人を占う。(ここはルールによる。)
~2日め~ 2人の自称占い師と、市民の処刑。
まずは元気に挨拶。
エマとサンドラが占い師CO、マリアンヌが霊能COした。 自称占い師は、初日の占い結果を同時に宣言している。当然、狂人の占い結果は適当なウソである。
現在の状況は以下の通り。赤字は、参加者から見えている事実。
この構成では、2日めに占い師と霊能者がCOするパターンが圧倒的に多い。占い師が確定すると、狼が不利な状況になってしまうため、狂人が占い師を騙ることが多い。
用語メモ
- 白:人狼ではないこと。狂人も含む。
- CO:自分の役職を明かすこと。必ずしも本当のことを言わなくても良い。
情報も出そろったところで、本日処刑する(吊る)人を決める話し合いに入る。
今回、霊能者が1人しかCOしなかったため、マリアンヌが霊能者であることは確定である。つまり、マリアンヌは"確定白(誰から見ても狼ではありえない)"となる。 人狼ジャッジメントでは、一番先に確定白となった人が進行することが多い。
進行になった場合、仮指定することを求められることが多い。その後、みんなの様子を見て本指定を決める流れとなる。
このあと、ジェシカとミカが仮指定された。
2日めのよくある流れ
まず、進行者が「仮指定」をグレー(誰からも占われていない人)から2人選ぶ。ゲームが始まったばかりで、話し合うネタが何もないため、まずは「この2人のうちどちらかを吊ろうかな」という意思を進行が示すことで、話し合いを進めようとするものである。
話し合いののち、「本指定」を1人に決める。これは、皆が思い思いに投票した場合、狼チャットで会話できる狼が票を合わせることで、市民陣営が吊られやすくなってしまうため、市民陣営も票を合わせることで対抗しようというものである。
仮指定後、狼探し(殴り合い)が始まる。最初は適当な意見しか出せないが、この適当な意見にも狼の心情が表れることがあるため、重要視されている。
ソフィアの言っている通り、無口(寡黙とも呼ばれる)な人は、後々狼かわからないため、とりあえず吊っとこうという流れになってしまうこともある。
ヒュー以外全員女子だったため、マリアンヌが気にしないでねというネタをぶっこんでいる。
用語メモ
- 縦ログ:短い発言をたくさんしていること。自分の意見を言っていない=狼っぽいと言われがち。
- 村利:市民陣営への利益のこと。
- 飛び火:仮指定ではない人を殴ったり、吊ったりすること。
この後、ヒューが本指定された。
2日めの処刑者:ヒュー
~2日め夜~ 初心者への無情な襲撃
人狼どうしにしか見えないチャット。結果、アンナ(私)が噛まれる。
2日めの犠牲者:アンナ
吊られるのは不名誉なことであり、噛まれるのは名誉なこと。ということにしておく。
~3日め~ 占い師と狼のバチバチ議論
朝になった。
自称占い師と霊能者が、夜の間に確認した結果をみんなに伝えている。
現在の状況は以下の通り。赤字は、参加者から見えている事実。
- サンドラ(占い師)エマ占いで白
- マリアンヌ(霊能者)真霊能者
- メアリー(狩人)
- ジェシカ(市民) エマ占いで白
-
アンナ(市民)サンドラ占いで白。噛まれたので確定白 -
ヒュー(市民)霊能結果が白=確定白 - エマ(狂人)
- ミカ(人狼)
- ソフィア(人狼) サンドラ占いで黒
今生き残っているのは7人。そのうち、市民陣営が4人、人狼陣営が3人。これは参加者からもわかっている情報である。(ヒューは霊能結果で白、アンナは噛まれたので白であるため。)
仮にこの状態で、市民陣営を吊ってしまった場合、市民陣営の負けがほぼ確定する。
なぜなら、3日めの処刑、3日め夜の襲撃で市民陣営が2名減り、4日めの朝の状態は市民陣営2人、人狼陣営3人になるからである。
人狼陣営のほうが多くなった場合、結託して市民陣営に票を合わせ処刑できるため、人狼陣営の勝ちとなる。これをパワープレイと呼ぶ。
※ただし、夜の襲撃でグッジョブ(襲撃先と狩人の守り先が一致し、犠牲者が出ないこと)が発生した場合はこの限りではない。
ここで盤面を少し整理する。自称占い師が2名いることが場を混乱させているため、各占い師がそれぞれ真だった場合を仮定して考えてみる。
サンドラが真占い師の場合
- エマは狂人または人狼。 ただ、人狼ジャッジメントでは占いには狂人が出ることが多いので、狂人と考える。連携の取れない狂人と人狼が、占い師COをタイミングよく譲り合えることは考えにくいため。
- ソフィアは人狼。
- ミカ、ジェシカ、メアリーのうち1人が人狼。
エマが真占い師の場合
この後は、どちらが真の占い師なのか。また、誰が人狼なのかを推理することが非常に重要になる。
占い師が自分を真占い師と信じてもらうために重要なのは、
占い理由がまっとうであり、皆の共感を得られること。
また、自分の占い結果を裏付ける要素を説明すること。
他のメンバーもそれぞれ推理、意見を言っていく。
霊能者マリアンヌの推理。当たっている。
サンドラとソフィアがバチバチ言い争っている。サンドラにとっては、ソフィアは人狼なので吊りたい。ソフィアにとっては、自分が吊られないためにはサンドラの言っていることは嘘だ、と周囲を説得する必要がある。
口が悪いように見えるが、ソフィアは人狼なので、演技をしていた模様。終了後にサンドラに謝っていた。
用語メモ
- 黒要素:狼らしい発言や行動。
- ヘイトをかう:敵対心を集めること。
ここでマリアンヌが 回避進行 を提示。
回避と貫通について
人狼ジャッジメントで話し合われる進行論として「回避か貫通か」というものがある。
回避:本指定された人が狩人の場合は、狩人COして吊りを回避する進行のこと。
メリットは、2日めに狩人を処刑しなくて済むこと。狼をあぶりだせることがあること。
デメリットは、真狩人が狼にばれてしまうこと(狩人は自分を守れないので、噛まれるしかない)、狩人COが人狼による嘘である場合もあるため、真狩人が確定しない場合があること。
貫通:本指定された人が狩人でも、黙って吊られること。
2日めの時点で「回避か貫通か」を話し合うことも多い。今回のように「3日め以降は回避」の進行もある。
この語、ソフィアが本指定された。
3日めの処刑者:ソフィア
~3日め夜~ グッジョブの発生
3日めの犠牲者:なし
3日め夜は、人狼の襲撃先を、狩人が守っていたため犠牲者なしとなった。(マリアンヌを襲撃していた。)
~4日め~ 強かった人狼の投了
朝になった。 自称占い師と霊能者が、夜の間に確認した結果をみんなに伝える。 エマは何故か結果を言わず、諦めモード。
ここで、メアリーが狩人CO。
グッジョブが出たことから、 狩人が生きていること が確定事実となること、また、狩人COが1人のみだったため、メアリーが狩人であることが確定。
※グッジョブが出ていない状態では、狩人が死んでいる可能性があるため、狩人COが1人でも、確定はできない。狼が狩人を乗っ取っている場合がある。
現在の状況は以下の通り。赤字は、参加者から見えている事実。
- サンドラ(占い師)エマ占いで白
- マリアンヌ(霊能者)真霊能者
- メアリー(狩人) サンドラ占いで白、狩人確定=確定白
- ジェシカ(市民) エマ占いで白
-
アンナ(市民)サンドラ占いで白。噛まれたので確定白 -
ヒュー(市民)霊能結果が白=確定白 - エマ(狂人)
- ミカ(人狼)
-
ソフィア(人狼)サンドラ占いで黒、霊能結果が黒=確定黒
つまり、占いに狼がいる可能性を除けば、 ミカかジェシカが残り1人の人狼である ことがわかる。
またこの時点で、市民陣営は、ソフィア人狼を当てていることや、言動から、「サンドラが真占い師だろう」と思い始めている。
ここで、昨日と同じように占い師ごとに盤面を整理すると以下のようになる。
サンドラが真占い師の場合
エマが真占い師の場合
ここでサンドラから、「サンドラ真決め打ち作戦」の提案がある。
現状、市民陣営4人、人狼陣営2人。 サンドラが真占い師の場合、ジェシカとミカのうちどちらが人狼かはわからない。
仮にここで、人狼ではないほう(市民陣営)を吊ってしまったとすると、5日めに 市民陣営2人、人狼陣営2人(人狼+狂人) となりランダムパワープレイが発生する。
ランダムパワープレイとは、市民陣営の数<人狼陣営の数 となった場合に発生するパワープレイに対し、市民陣営の数=人狼陣営の数となったときに発生するものである。人狼陣営、市民陣営がそれぞれ票を合わせた場合、同得票数となりシステムによるランダムで処刑者が決定する。つまり勝敗が運任せになる。
一方で、サンドラが真占い師であればエマが狂人(人狼陣営)であることは確定するため、エマを吊ってしまえば5日めに 市民陣営3人、人狼陣営1人 の状況が作れる。
また、夜に一度占いができるため、サンドラは「ジェシカとミカのどちらが人狼だったのか」を知ることができる。
さらに、狩人メアリーが生きているため、サンドラを守れば、サンドラが襲撃される危険は無い(夜にサンドラが襲撃されてしまうと、結果を市民陣営に伝えることができなくなる)。
つまりサンドラが真占い師であれば、この作戦で市民陣営の勝ちが確定する。
市民陣営としては、サンドラが真占い師であることを信じて、この作戦に乗るかどうかが肝となる。仮にエマが真占い師だった場合、市民陣営を処刑することになるので、ランダムパワープレイである。
結果...
サンドラ真決め打ち作戦を聞いたミカが、もう勝てないと判断し、負けを認めた。
実際、ミカに残された道としては、ジェシカが人狼と主張するしかないが、 「サンドラが真占い師」を主張すれば、サンドラ真決め打ち作戦となってしまうし、 「エマが真占い師」を主張すれば、盤面整理を見ればわかるように、ミカ人狼となる。
とはいえ、ゲームとしては、ダメ元でも「サンドラ狂人、ジェシカ人狼説」を主張しても良いと思う。 その説が破綻していることに、市民陣営が気づかない可能性に賭けて。
4日めの処刑者:ミカ
~5日め~ 試合終了
おわりに
今回は、わかりやすかった試合を例に、人狼ジャッジメントの試合の流れを解説した。今後は、おもしろかった試合を中心に、記録する予定。